場面にふさわしい雰囲気・流れ、というのがあるとして、
お客様はそれを期待し・予見しながら物語を観るのだろうと思います。

役者も、そういうのを自分なりにイメージしながら舞台に立つ……はずなんだけど、
その程度や内容は、役者によって違いがあるなーと思うのです。
ざっくりといえば、
◯場面をしっかり読んで場面をまっすぐこなすタイプ
◯己の個性を出して場面のナナメ上を行くタイプ
そんな感じの違い、ね。
んで、僕が思うトコロでは、

まっすぐこなす属性の役者は、たとえばザ☆ローリー。
ナナメ上を行く属性の役者は、たとえば小野ザビエル。

さて、この日の稽古では、そんな二人が見事にぶつかりあってちょっとカオスなことになりました。

いいですね、カオス。稽古では歓迎すべきものだと思います。
こういうカオスの中から、洗練されたものが生まれてくるんじゃないかと期待できます。
たとえていうなら、不自然さのないまっすぐな流れを芯に据えつつも、それでいて飽きさせないスパイシーさがあるような感じ?

僕としては、カオスを恐れず可能性をそれぞれの特性を存分に活かして稽古に臨んでもらえたらな、と思っています。
拾い上げ洗練するのはお客様代表(と僕は捉えている)の演出家がやるのだから、そこへの観え方・魅え方を信じて。

そういう意味では、この日のローリーもザビエルも、とても「らしく」て良かったと思いました☆